2015年12月4日金曜日

Intel Celeron N3050 のテスト値が非常に低い

ひとつ前のエントリで、今やCPUはローエンドで十分(キモオタを除く)というような旨を書いたのだが、どうも例外があるようで。


デルが2015年12月現在、最新のデスクトップ(Newスモールデスクトップ)に採用したCPUが次の商品。

Intel Celeron N3050
http://ark.intel.com/products/87257/Intel-Celeron-Processor-N3050-2M-Cache-up-to-2_16-GHz


このCPU商品、テストプログラムにおける結果が目を疑うほど低く、驚く。

Passmark - Celeron N3050
http://www.cpubenchmark.net/cpu.php?cpu=Intel+Celeron+N3050+%40+1.60GHz

Single Thread Rating: 379

ここで、シングルスレッドのテスト値を引用する理由は、ユーザにとってはマルチスレッドよりもシングルスレッドの性能に面する機会の方が多いからだが。この数値を他と比較すると、ごく近い値として次のCPU商品がある。

A4-1200: 371
http://www.cpubenchmark.net/cpu.php?cpu=AMD+A4-1200+APU

<---数年前にHPが10.1インチサイズの低価格モバイルノート商品に採用したAPU。Webサイトの閲覧やメール、Web動画程度ならば支障ない。とはいえ、最新のデスクトップに採用するにはあまりにも後退してる。


もとより、 デスクトップPCはノートPCのように廃熱の問題を抱えないので相対的に低価格で高性能のCPUを採用できるし、そうでなければデスクトップの意味がない。たとえノートPCのCPUであっても

Pentium P6200: 808
http://www.cpubenchmark.net/cpu.php?cpu=Intel+Pentium+P6200+%40+2.13GHz

数年前の15インチノートPC、それも比較的手ごろ商品によく見られたCPUだが、デル最新の Newスモールデスクトップ Inspiron の2倍超の処理能力。


そしてこの大幅な退化は、ほかならぬデルの商品同士で 比較しても明らかであるのがすごいところ。

デルが従来のスモールデスクトップ Inspiron 3647 で採用しているCPUがこれ。

Celeron G1840: 1659
http://www.cpubenchmark.net/cpu.php?cpu=Intel+Celeron+G1840+%40+2.80GHz

つまり、デルは自らとの比較にあってさえ、最新モデルでシングルスレッド性能を従来の4分の1以下に落とした、ということ。


さらに奇怪であるのはこの最新モデル、エントリー/入門者向け商品という位置づけのようだが、従来モデルとの価格差はこのような。

 従来型で最も低価格の設定 43,980円

 最新型で最も低価格の設定 39,980円


まぁ、4千円も安いじゃないの! それでいて「Inspiron 3000シリーズデスクトップPCでは、最新のプロセッサーと十分なストレージ容量を搭載しているので、あらゆることに対応できます。」だなんて、すばらしいわ!!


という商売。多少PCに詳しい人ならば、この価格差で最新モデルを選ぶことなどありえないが、入門者向けにはこんな浅はかさ露呈な商売も通用すると踏んだか。

あるいは、デルに言わせれば New スモールデスクトップ Insprion は、Insprion 3000シリーズに含まれないのかもしれない。その場合、Webサイトの表記は詐欺同然だが。そもそもデルにおける4千円とは、「送料無料キャンペーン!」の際にはゼロになる程度の、PC1台の送料と同じ金額。


 まな板のわずかな細菌を
 培養地で育てたらこんなに増えてスゴイでしょう!?
 さあ除菌なキッチン洗剤を買いましょう!!


な脅迫商売とそう大差ない、醜悪な行為。


なお、Intel Celeron N3050そのものは、昨今の他の商品と比較して高性能とは言い難いものの、PC中毒やゲーム中毒でないユーザにとっては十分有用な商品だと思う。ここではデルのビジネスの姿勢がクソだというだけのこと。




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